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ヘミシュゼーレ

【ダールゼーレ一族】が身につけるアクセサリ。

ひとつの鉱石から作られる一対のアクセサリ。多くの場合は耳飾り。
ダールゼーレ一族の男子は13歳になると自分の石を選び、14歳の成人の儀で父親からヘミシュゼーレに加工されたものを授けられる。
それは一人前の男の証であり、一対に分かたれた所有者の魂そのもの。
ヘミシュゼーレの持ち主は誰にも渡したくない存在にヘミシュゼーレの片割れを持たせることで、その存在の所有権を他のダールゼーレに対して主張することができる。他人のヘミシュゼーレの付いたモノに手を出すということは、そのヘミシュゼーレの持ち主の魂に触れるも等しい行為。魂=命に触れる、すなわち、命を賭した決闘でしか奪えないモノである。

多くの場合は婚約/結婚指輪として扱われ、イヤリングだと『婚約』を、ピアスだと『婚姻』を意味し、左耳用を自身が身に付け、右耳用を伴侶に贈って身に付けさせる。
しかし、ヘミシュゼーレで所有権を主張できる対象に制限はなく、愛犬の首輪に付けてもよいし、究極的には冷蔵庫のプリンに名前を書く代わりに付けてもよい。とにかく、『ヘミシュゼーレが付いているモノは、ヘミシュゼーレの持ち主の所有物。手を出すなら命懸け。』という代物である。

ダールゼーレ一族は弱肉強食であり、強者は弱者から自由に搾取してきた歴史を持つ。それが原因で流された血はおびただしく、また、力が拮抗している者同士の間では「私の所有物に手を出したらただでは済まないぞ!」という警告を発し合う必要があった。
ヘミシュゼーレはそのような一族内の紛争を軽減するために生み出されたアクセサリであり、長い時を経て所有者の魂を象徴する存在として、現在ではダールゼーレ一族の成人男子の証となっている。
なお、『所有者の魂を半分に分けたもの』であるため基本的には1人1対しか所有しないが、一族の長に限り何対も所有し、正室のみならず側室にもヘミシュゼーレを持たせるのが慣例となっている。

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